「蜜柑」芥川龍之介


はなそらで読む日本の文学

「蜜柑」芥川龍之介


ことし最初の文学シリーズは
芥川龍之介いってみます!




芥川龍之介といえば
「羅生門」「地獄変」「藪の中」などを思い浮かべる方がほとんどで・・

「暗い」

「怖い」

「凄まじい」

といった印象があるかもしれません


hana uheHANA「芥川、暗いぞなもし。」

04SEP08 199SORA「ぽっくん、なんかわかんないけど怖い!」



しかし、今回紹介させていただくこの「蜜柑」という作品、
この作品は実に美しく、清々しいという言葉がピッタリの作品です





主人公の「私」、この私が横須賀線の汽車に乗って
発車待ちをしているところからこの物語は始まります。。

駅の雰囲気は暗く、
それがそのまま「私」の心情を表しています。

「私」は、
生活に絶望し
未来を悲観し
生きることに疲れ果てています。
ま、ネガティブ思考の怒った暗い人ってトコです。
(確かそんなカンジ、思い込み補正はいってたらゴメンなさい!ww)



さて

やっと汽車が発車したその時、
「私」の向かいの席にある一人の娘が座ります。

その娘、
年の頃なら13~14歳程度
身なりは不潔で貧乏くさく
顔立ちは下品極まりないといったカンジ・・
(実際はそうでなくとも、暗い心情の「私」にはそう見えた)

その娘のみすぼらしい外見が、
「私」を不快にさせます。


更にその娘、
手には三等席の切符を握り締めているにも関わらず
二等席に座っているので
このずうずうしさにも「私」は苛立ちをおぼえます。。

hana angryHANA「子供相手に・・・心の狭いヤツぞな



「私」は、なんかもうイライラしてきちゃったので
煙草に火をつけ新聞を読み始めます。

sora mumuSORA「公共の場で煙草は迷惑なんでしゅけど・・・」

hana aHANA「なんかこの「私」、ムカつかね?」



さて新聞を読んでみたものの、
記載されている汚職事件の記事や
目の前にいる「低俗な世の中を形にしたかのような」醜悪な娘の存在に
「私」はもうなんだかウンザリしてきて
そのうち目を閉じて眠りに落ちます。。



なんかうっかり寝ちゃっていた「私」でしたが、
ふと目をさますと
なんと娘が「私」の隣にきており
なんか必死になって窓を開けようとしてます!

「うぉぉぃ!トンネルに入る寸前で何やっとんじゃ~!」


「私」は
娘が気まぐれから窓を開けようとしているものだと決めつけ
冷酷な目つきで娘を睨みつけます。

しかし娘は、
鼻をすすり必死の形相になりながらも
なんとか重い窓を開け放ってしまいます。


しかしこの時!
汽車はまさにトンネルに入ったところだったので
とたんに真っ黒な煤煙が車内に流れ込んできちゃいます!!

ゴホ!ゴホ!
ゲホン!ゲ、ゲホホッ!!


おもいっきり煙を吸ってしまい、
「私」は超咳き込んでしまいますwww

hana kyupiHANA「娘!グッジョブ!!」

sora daishuki2SORA「む、す、めっ!」

sora daishukiSORA「む、す、めっ!」



「私」はここでキレかかり、
娘を怒鳴りつけてやろうと
拳を振り上げんばかりの勢いで
娘を睨みつけます!

sora counterSORA「むすめぇ~!逃げてぇぇぇ!!ガクガクブルブル」



しかし
窓から入ってくるヒンヤリした空気のおかげで
「私」はそうすることを思いとどまります。




その時

汽車は、
トンネルを抜けて貧しい村の踏み切りを渡るところでした。



娘は何故か
一生懸命な様子で
窓から体を車外に投げ出しています。


そこで「私」は、
踏み切りのわきに
粗末なボロい着物に身を包んだ
3人の幼い男の子たちがいるのに気づきました。



真っ赤な頬をした男の子たちは

みな両手をバタバタと振り
あらんかぎりの声をふりしぼって
懸命に何かを叫んでいました。

娘もそれに答え
大声で何かを叫んでいます。



その時

娘はどこから出したのか

たくさんの蜜柑を放り投げました。




真っ青な空をバックに


無数の蜜柑が

空中でわっとひろがり


そして

男の子たちの頭上にバラバラと降っていきました。













この時、「私」は悟ったのです。。


この娘は貧しい村から奉公に出される身であり
男の子たちは娘の幼い弟たちであるのだ、と。






まさにこれは
娘と弟達との今生の別れの瞬間であり

投げられた蜜柑は
お別れに来てくれた弟たちへの
最後のプレゼントだったのです。。









踏み切りを過ぎ


娘はあいかわらず三等席の切符を持って
二等席に座っていましたが・・

「私」が娘を見る目は
全くの別人を見るかのように変化しており・・・


そして「私」は


ほんのちょっとだけ


人生の疲れを忘れることが出来たのでした。





sora scared
SORA「むすめぇぇぇ~


04SEP08 196
SORA「ぽっくん、なんだか切ないような清々しいような・・不思議な気持ちになったでしゅよ・・・」









さて

SORAくんはずいぶんと気に入ってくれたようですが

はなそらで読む芥川龍之介「蜜柑」

いかがだったでしょうか?






sora 2SORA「あくたがーりゅのしゅけ・・・ぽっくん、気に入っちゃったでしゅ♪」

hana 2HANA「ふ~ん・・ ニヤリ





hana ordinaryHANA「じゃ次回は、同じく芥川龍之介の作品で『地獄変』いってみるぞな。」

sora 1SORA「ぽっくん、楽しみ~♪」








というワケで・・・

次回の「はなそらで読む文学」は

芥川龍之介「地獄変」
いってみよー!!






芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
(1986/09)
芥川 龍之介

商品詳細を見る






スポンサーサイト

| はなそらDAYz!ホーム |

コメント

おお、芥川さんが!「蜜柑」いいでっすね~♪「手巾」などもぜしパパ&はらそらにやっていただきたいです。「羅生門」も好きなんですよ。髪抜いて墓穴掘るばあさんが憎めない。「地獄変」絵仏師良秀ですね?楽しみにしてます!

=rentao母様=

師匠様!明けましておめでとうございます!
いやはや、私ごときが芥川を語るなど
お恥ずかしいかぎりなのですがi-229
この話を含め、彼の作品は短い中にすごいパワーがあるので
大好きなんですよねー!
それでついつい・・i-278

地獄変は、かなり暴走してかきました!
そら君のリアクションにご期待くださいwww

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://hanasora0526.blog72.fc2.com/tb.php/406-ce6f4464
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザーのみ)