「夜間飛行」後編


はなそらで読む世界の文学

「夜間飛行」 サン=テグジュペリ 

後編(最終回)





さて・・・


うなりをあげる嵐の中

ファビアン機はもはや
死への一方通行を突き進むのみでした。


暗闇と暴風雨の恐怖の中

機体制御もままならず

燃料も残り少ないこの状況



ファビアンの頭には
新婚一ヶ月の愛する妻
シモーヌの顔が浮かびます・・・

hana angryHANA「ファビアン!頑張るぞな!!」

sora sadSORA「諦めたらそこで試合終了って安西先生も言ったでしゅよ!」
(↑続きが気になって帰って来たSORAくん)





操縦桿を握るファビアンの腕からは
この時ほとんど感覚がなくなっていました。

しかし、ちょっとでも力を弱めれば
たちまちバランスを崩し
機は墜落してしまう。

希望はあるのか?
生きて愛する妻に再会することは出来るのか?


hana angryHANA「ファビアン!」

sora kireSORA「ふぁびあん!」






生還!


そのための戦いの中!

その戦いの中のあるほんの一瞬!



このほんの一瞬に・・・

ファビアンはある運命的なものを目にしてしまいます














暴風雨の切れ目

ほんの少しのその切れ目の向こうに・・




星の光が輝いていたのです


まるでファビアンを誘っているかのようなその光・・・




あれほど渇望した光!

光がそこにある!!





ファビアンには
それがはっきりと落とし穴だとわかりました

その切れ目をついて雲の上にでれば、
もう二度とは降りてこれなくなる・・・


(嵐の海に降下していけば機体がバラバラになるのと同じ。
あと、上昇すればただでさえ少ない燃料が更に減る)









しかし彼は

その切れ目に吸い込まれるようにして

光に吸い寄せられるようにして


上昇していってしまったのです。。









彼の機体は螺旋を描き

その開かれた井戸を登っていきました



井戸は登っていく彼のあとから閉ざされていき

機はもはや上昇していくのみでした






上昇してゆく中

次第に雲は暗黒の泥色から

清らかな乳白色へと変わっていき・・・



ファビアン機は
ついに雲の上に浮上したのです























そこは

全くの別世界でした



月の光で雲が眩しいほどに光り


水晶と雪で作られているかのような雲海が

遥か空の彼方にまで続き



頭上にはたくさんの星座が光輝いている・・・





静かな

とても静かな世界




月からの光

その光を真下の雲が反射し

塔のようにそびえる左右の雲が反射し




ファビアンたちは光の波の中を

静かに静かに飛行していたのです






ファビアンは振り返り

無電技師が微笑むのを見ました・・・・・・・




「僕らはもう助かりっこないのに
笑うなんて正気じゃないな」





まるで

これまで彼らを捕まえていた

数千の暗黒の腕が彼らを解放し


彼らのいましめは解かれたかのようでした・・・











その頃、

ファビアンたちの帰りを待つリヴィエールと航空基地の仲間たち

そして

ファビアンの妻シモーヌは



ファビアンたちの生還を心から願っていました





しかし彼らに非情な事実が告げられます。


「ファビアン機、燃料残り30分を切りました・・・」






皆が見守る中


時計は無常に進み続け


ファビアン機からの通信が途切れたまま


30分が経過







そうして

そのまま



ファビアン機が帰ってくることはなかったのでした・・・













と、まぁこんなカンジのお話です。

一場面だけクローズアップしてますが
他にもいい場面たくさんあるんですよー。

特に最後、
この悲劇の後も
夜間飛行に飛び立ってゆくパイロットたちの姿とか・・

挑戦し続ける美しさとか尊さみたいなのに
感動します。



現代に於ける人類のこの繁栄

これは全て

偉大なる先人たちの勇気と犠牲の上に
成り立っている



そんな大事なことを再認識させてくれる

この「夜間飛行」はそんな作品です。







一度切り開いた道は!
歩き続けねばならない!!













もしこれをきっかけに
皆さんがこの作品に興味をもってくださったら
嬉しいな〜





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