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熊野の旅路で聞いたお話 2


(続きです)

また、これも少々ショッキングな話であるが、
病気や老衰などで人生の先がない方による巡礼も多くあったそうだ。
「死に場所を求めて、ということですか?」
と質問してみたが、実際はそんな甘い話ではなく、
つまりは、巡礼者は食料などの施しを受けやすいので
食料もある程度は確保でき、しかも、行き倒れが多い土地なので、
その後もある程度は、ということだ。
甘い話でない、と書いたのは、そこに悲しい現実があったからだ。
要するに、「他の土地にも姨捨という習慣があったでしょう?」という、
語り部さんのこの一言に全てが込められている訳だが、
そういう場所としてこの古道を目指す人もいたのだ。

行き倒れは多かったそうだ。
武蔵の国からの僧侶が行き倒れた場所など正確に記録されているし、
そういった話には枚挙に暇がないはずだ。
コンビニで軽食と水を買って・・などと、
必需品の手軽な確保は出来ない訳だし、
病気もアウト、怪我してもダメ、
野盗が出たらもうオシマイ、
餓死、病死、死はどこにでもあったという現実だ。…

こうなってくると、各所に点在するお地蔵さまが
とたんに厳粛な意味をなしてくる。
死、というものが如何に身近で日常的であったのか。
この古道は現実として死に満ちていたのだ。

少し長くなったので、3に続きます。



読んでくださった方、ありがとうございます。
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