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熊野の旅路で聞いたお話 1


今回、熊野古道を歩くにあたって
語り部さんにご同行をお願いした。
この時に聞いたお話を忘れたくないので
記録したいと思う。

私は古道にロマンも求めるが、
しかし一方で現実の話にも興味がある。
具体的には、貴族のような戦う術を知らぬ者が
どうやってこの長距離を旅したのか、という疑問。
すわ!と云わんばかりに、聞いてみた。
そこから更に踏み込んだ内容に発展する。
あまりこういう話(血なまぐさい)はしないのだけど、
という前置きの後、
いろいろと教えてくださった。

貴族や皇族については、まぁ、想像した通り、
武士が同行するなど戦闘を専門で行う者がいたとのことで
その話はそれであっさり完結してしまったのだが、
では、地位や財力のない者はどうしたのか?
これはもう、戦って山賊を撃退できなければ討ち死とのことだった。

旅人は路銀をもっているので狙われる。
戦いの痕跡はあちこちで見られたそうだ。
領地の境界線で多くの者が殺されていると、
どちらの管理者が処理するかでもめたりもしたそうで、
そこで、ご遺体の頭が向いているほうの管理者が
処理を行う、などのローカルルールもあったとか。…
とにかく、数が多いので、という話だったと思う。

現代とは衛生の程度が違うので、
刀傷から破傷風、死、ということも多かっただろうから、
たとえ戦闘で勝っても生き残れるとは限らない。
敵との遭遇は、死の大いなる可能性を意味する。
戦う相手は自然の厳しさだけでなく、
むしろ人が怖いのは今も昔も・・・といった印象だ。

さて、日中ですらこれなのだから、
夜間はどこかに逗留しなければならない。
その為の茶屋兼宿屋が要所要所に点在する訳だが、
なんと、ここも油断はできなかったらしい。
ある宿屋などには、吊り天上の伝承が残ると聞いた。
私は吊り天井なるものがなんだかあやふやだったので
これも早速聞いてみた。驚いた。
なんと、吊り下げた偽装の天井を落とすことにより
室内の人間の暗殺を謀る装置、とのことだった。
そいえば、
本多の誰かが将軍暗殺に云々、といった話があったような気がするが、
宿屋、しかも熊野への巡礼者を狙った宿に、吊り天上・・・である、驚いた。

当初は血なまぐさい話に若干の躊躇をみせた
語り部さんであったけども、
この頃になると、元々は私がお聞きした話でもあるし、
口調が滑らかになってらして、
「まぁ、山中での手っ取り早い現金収入のやり方ですから。」
などと、ぶっちゃけた解説もしてくださったが、
宿屋が吊り天上・・・ 
最早、何を信じていいのかわからない。
水滸伝などには旅人の酒に薬物を混ぜて
強盗を働く場面がよく見られるが、
う~ん、日本は、ううむ、吊り天上か。・・・

一応記念に、その跡地の写真を撮ってきたはずだが、
どの茶屋跡が吊り天上伝説だったかわからなくなったので
掲載が出来ないのが残念だ。

長くなったので一旦閉めます。




読んでくださった方、ありがとうございます。
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