ある日常


先日のこと。
狭い歩道を歩いていると、
対面から一人のお婆さまが歩いてこられた。

非常に窮屈な歩道であったので、
私は半身に避けて
お婆さまが通行されるを待った。

お婆さまが
いよいよ私とすれ違う際の事である。
よく耳を澄ましてみると、
お婆さまは
その蝸牛の様に悠々として
穏やか一歩一歩に合わせて

ほい♪ ほい♪

ト、掛け声をかけておられた。
その軽やかな口調からは
年齢を重ねた者のみが持つことの出来る
何者をも安心させる
暖かい温もりが感ぜられた。

私がその時、
爽やかな気分に包まれたのは云うまでもない。

その小さな身体は、
長い年月の間に
幾多の風雨にさらされてきたに違いないのだが、
この方の心はどんな辛苦にも折れることなく
真っ直ぐであったに違いない。

疾風にへこたれる事のなかった勁草。

私はその美しい背を見送りながら、
心のなかで
敬意の礼を捧げた。







いつも読んでくださっている皆様、有難う御座います。


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