静寂の時


私の人生は今、静寂の期間にある。

思えば実に振幅の差があった道程で
それによって一寸先は闇だと思い知らされていたものだが、
ここ何十年かの盤石の安定に
油断があったことは否めない。

あの子らと過ごした日々は
息つく暇もなかったけども、
それは幸福な慌ただしさで
しかもかけがえのないものだった。
毎日が、
それはもう色彩豊かな絵画の様で
背景には楽しい音楽が流れていた。

そこに永遠を夢見た私は確かに間違っていた。

そうして、
その閉じた目が、再び開くように、
輝きを取り戻すようにと強く願ったけども、
もうどうしたってその願いが叶わないと
心を決めなければならなかった時に、

私の世界はゆっくりと色を落とし、
音楽はか細くしぼみながら消滅したのだ。

夕焼けが刻々に様相を変え、
すこしずつ燃え尽きて灰になる様を
私は目の当たりにした。




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「あぁ、まるで羊の群れだ。
セヴェンヌのあの可愛い子羊どもはどうしたろう。
あいつらは子供をもち、孫ができ、曾孫ができ、
やがて死んだだろう。」 (海と夕焼 三島由紀夫)





いつも読んでくださっている皆様、有難う御座います。
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