夕暮れの空をふと見上げると、
そこにはショテルのような三日月があった。

19NOV15 023a



この季節、夕暮時のお散歩は、
そのまま煌々とした月下のお散歩へ
つながる事が多かった。

この世とあの世の境界のような
暗橙色のトンネルを抜けて
夜という異世界の入口に踏み込んだ時、
いつしか中空に浮かんでいた月に
はっ立ち止まる事も多かった。

そんな時は、
花とそらを両脇に抱いて
皆で座って夜空を眺めるのだ。
まだ僅かに赤くに染まった西の空に
高く輝く宵の明星、南天の月、薄っすらとした雲。

私はその時、
何度、この今が永遠に続けばいいと願った事だったろう。




私が夢見たものは、
それは云わばユートピアであった。
何の心配もいらない理想郷、
死や終わりが永遠に訪れない異世界。
それは意識的な思考停止の果ての
恐怖により構築された幻想だったのだ。
然し、現実世界に於いては
幻想は幻想でしかないのだから、
それは必然的に絶望世界へ成らざるをえなかった。

現実から目をそらし続けると、
結果、こうなる。
今、何も考えずに
その幸福に溺れたいと感ずるのは人情だが、
心の何処かに現実を記した付箋を
貼り付けておく事も
重要なのかも知れない。

月の満ち欠けは
そのまま無常の現実と重なる。









いつも読んでくださっている皆様、有難う御座います。
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