ぽっくんの木


あの運命の日、
そらの身体が荼毘にふされて
丹沢の大自然に帰った時、
私たちは残された花と共に
この若宮公園に来た。

花は不思議そうな顔をしていた。
何故、いつも一緒だったそらがいないのか?
そんな困惑した表情の花を
私たちはしっかりと抱きしめた。

その時である。
私たちの周囲を
優しく涼やかな風が吹き抜けていったのを
よくおぼえている。
懐かしい香りのする明るく元気なその風に、
私は確かにそらを感じていた。

そら、そらなのか……!

私は懸命にあたりを見回し、
全身の神経でその風を感じようとした。
風は私たちの周囲を
爽やかに、何度も何度も流れてゆく。
魂になったそらは、
風になって会いに来てくれたのだ。

涙をこらえて見上げたその先、
風の吹いてくるその先には、
遠く、この木が静かに葉を揺らしていた。


11MAR15 WAKAMIYA 019p



木は静かに私たちを見つめ、
優しく微笑んでいるようだった。

この風にも、この木にも、
大空に、雲に、大自然すべてにそらの魂を感じた。

そらの身体は自然に帰り、
その魂は自由な精霊となったのだ。

私はその時から
見えない魂の存在を信じるようになった。








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