花そら夢十夜 第十夜「テットーとテトナレス」 後編


私が夢見た「永遠」。
あっけなく打ち破られた子供が欲するようなその望みは、
ここにも確かな痕跡として形を残している。
この物語は、精神的な成熟に達せない幼稚な私が綴った
たわいもない戯言とも取れるけども、
そこには声をからして叫び続けた
非現実的な夢まぼろしへの必死の呼びかけがあった。
夢とは、時として残酷である。
それを見る者の精神が未熟であれば尚更だ。
併し、私は当時の私を笑う気はない。
今一度、膝を揃えてこの物語を読み返した時に、
その未熟な故の純粋さに感動すら覚えるからだ。


それでは、「花そら夢十夜」最終話、
『テットーとテトナレス』(後編)をお送りいたします。

(因みに、冒頭、花が「暑い」とぼやいているのは
 この物語を最初に掲載したのが八月だったからです。

花そら夢十夜「テットーとテトナレス」(前編)
花そら夢十夜「テットーとテトナレス」(中編)








花そら夢十夜

テットーとテトナレス (後編)




朗読 Silveretta Gratia Hanako さん

hana face1HANA「今日も暑いんじゃが・・・







hana fumu でもまぁ、気を取り直して・・・



後編いってみんぞな!

hana angryHANA「気合いれて!」





で、

SORAの怪しい掛け声のあと

気がつくと
テットーとテトナレスのふたりは


なんと

薄い霧がかかったまっ黒な夜の中に
肩をならべて立っちょっりました。



そこは、明らかに地球上ではない



夢の水車のきしりのような
天球運動の諧音が響く

不思議な不思議な
ぼんやりとした世界じゃったんぞな。







「おや、あたり一面まっ黒びろうどの夜だ。」
「まあ、不思議ですわね。まっくらだわ。」
「いいえ、頭の上が星でいっぱいです。僕たちぜんたいどこに来たんでしょうね。」

「あら、なんだかまわりがぼんやり青白くなってきましたわ。」
「夜が明けるのでしょうか。いやはてな。おお立派だ。あなたの顔がはっきり見える」
「あなたもよ。」

「ええ、とうとう、僕たち二人きりですね。」
「まあ、青白い火が燃えてますわ。まあ地面と海も。」
「ここは空ですよ。これは星の中の霧の火ですよ。僕たちのねがいがかなったんです。」

「ああ、さんたまりあ。」
「ああ・・・」





hana bikkuriHANA「・・・・・・・・・」





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遠い遠い、あの青い霧の火のむこう

環状星雲のあの光の輪のはるか先で


テットーとテトナレスは
ようやく結ばれよりました





この先ふたりは

静かな星の世界で永遠にふたりきり




安らぎの中で幸せに暮らすんぞな・・・








ずっとずっと・・・・・



永遠に 永遠に・・・




・・・












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