青空に舟を浮かべたい (「新郎」より)


一日一日を、たっぷりと生きて行くより他は無い。

明日のことを思い煩わずらうな。
明日は明日みずから思い煩わん。
今日いちにちを、喜び、努め、人には優しくして暮したい。


青空もこのごろは、ばかに綺麗だ。
舟を浮べたいくらいに綺麗だ。
去年の空は、
冷たく厚いコンクリートのような灰色だった。


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山茶花の花びらは、桜貝。
音たてて散っている。
こんなに見事な花びらだったかと、
今年はじめて驚いている。


去年の山茶花は悲しかった。
去年の山茶花はちっとも美しくなかった。
散ってゆくその様が、
地面に落ちた、茶色く変色したその花弁が、
ただただ悲しいだけだった。


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何もかも、なつかしいのだ。
深呼吸するにも、
泣いてみたいくらいの感謝の念で
空気を吸い込んでいる。

まさか、本当には泣かない。
思わず微笑しているという程の意味である。


今年の私は、去年とは少し変わったかもしれない。

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去年の丁度今頃の写真をなんとなく眺めていた。
少しどころか、ずいぶんと変わったように思ったが、
実際はそうでもないかも知れない。

何事も、少しずつ、少しずつで無理なく歩むのが肝要。
焦りは禁物、焦れば躓く、転倒する。

私の歩みは亀のように緩やかだが、
真っ白な包帯に滲んだ血液のように鮮明で確実である。




今でも花とそらは私と共にある。

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いつも読んでくださっている皆様、有難う御座います。



「青空に舟を浮かべたい」なんて、流石は太宰治と思わずうなってしまいます。
三島のユッキーが言葉の芸術家なら、
スーパースター太宰治は言葉の魔術師といったところでしょうか。……


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