花そら双子星 丹沢になる果実


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(天の川の西の岸に小さな二つの星が見えます。

 あれは、
 花ちゃん童子とぽっくん童子という
 双子のお星さまの住んでいる小さな水精のお宮です。

 夜は二人ともきちんとお宮に座り、
 一晩、天空の回転に合わせて星めぐりの歌をうたいます。

 それがこの双子のお星様の役目でした。)





花ちゃん童子とぽっくん童子が

丹沢のお山を
お散歩しておりましたところ

目には見えない

「不思議な石の像」

に出会いました。


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この像はこの世界にあって
そこに 

(無きもの)


天空のお星さまである
童子たちだからこそ

<見て、話すことが出来る・・・>

そんな存在でした。



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石の少女が申しました。

「私はこの地に
 とりのこされて、
 眠ることさえ出来ません。

 何百、何千と
 凍える冬に絶え

 ずっとずっとここにいる者。」

 
石の子犬が申しました。

「僕はこの子と
 ずうっとこうして
 一緒におります。
 
 氷雨が降っても、雪が降っても、
 ずうっとずうっとおるのです。

 そうして
 気の遠くなるような時がたち
 
 僕たちはいつか
 
 石になってしまいました。」
 


寒風の中、
石の少女はうたいました。

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石の子犬はじっと
少女のうたを聞いておりました。

コピー ~ A201212211419143f2a



<少女のうた><子犬の想い>

それが
繰り返されるたびに

真っ黒な木に

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冷たく堅い
氷のような果実がなってゆきました。

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一つ数えて家族を想い

二つ数えて夢に泣き

三つ数えて空のむこう



ただここにいよう

石となり朽ち果てたって
かまいはしない






この黒い木になる
たくさんのかたまり


(その数だけ)


二人は

(祈って)

きたのでしょう。


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涙や悲しみや
それらすべてが結晶となった
この堅い果実を目の前にし

花ちゃん童子とぽっくん童子が
二人を想い 

強く想ったその心が
いつしか歌となって・・・



険峻極める丹沢の山々に

静かに
そして暖かく

響き渡っていました。。




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悲しい果実
いつかぬくもり
暖かな腕に抱かれて眠れ




B19DEC12 064Tnz

冷たい果実
いつかやすらぎ
安心の夢に包まれ休め




CB19DEC12 060tanz

そうして気づけ
あなたはそこで
一人で凍えてたのではない




Dコピー ~ コピー ~ D19DEC12 086Tnz

そうして気づけ
氷の身体に
寄り添い護りとなった命に












童子たちのうた声に包まれ

冷たく堅かった
「数え切れないほどの果実」は


いつしか

温かな安らぎの涙とともに

熟れて


静かに地上へと落ちてゆきました。



11DEC12 026TANZAWA











その時、
二人の童子は空を見上げて
確かに見たのでした。



女の子と子犬が
ゆっくりと

解放された微笑みに満ちながら
神さまの待つ天国へと昇ってゆく


その

幸福に満ちた姿を。。










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