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諸葛菜


どうやら暖かい春の到来は
疑いならむものとなり、
気温の上昇を憂いの表情で迎える
花とそらの顔が思い浮かんできた今日、この頃である。

Facebookに何年か前の同月同日に掲載した写真が
表示されることがあるが、
花とそらの表情は、
背景の輝くような桜のピンクとは対照的に
ダレダレダレまくっていて、ちょっぴり苦笑いだ。
英国のワンコにはクールな気温が心地よい。

春は気温が上がり始める
(そして、身体はまだそれに慣れていない)
ちょっぴり憂鬱な季節。

然しながら、良いこともある。
例えば、土手に群れ咲く菜の花は
花とそらの大好物で、
散歩の途中、恰もサラダバーの如くに
夢中でお召し上がりになっていたのを思い出す。

伸び始めた公園のクローバーもまた、
冷たい葉っぱが休憩に塩梅が良いようで、
まるでクッションのように広がるクローバーに
花が寝そべっている写真が
多く残っている。

草木が世界を再び彩付け始めるのが春である。

花とそらの写真には、畢竟、多くの花(Flower)が
写りこむことになるワケだが、
一年を通して私が最も好きな諸葛菜が
花をつけるのがこの季節だ。

この花は、正式名称はアブラなんとかだか、なんだか云うらしい。
まったくのうろ覚えだが、面倒なので調べない。
諸葛菜、これで良い。

実はこの名前は博学な知人から教えてもらったものだ。
かの諸葛亮が、どこぞで長期の野営をした際に
兵士の食糧として栽培を広めたという伝説から
この名前が付いたらしい。
そうすると南蛮征伐か北伐かになるハズだが、
またまたうろ覚えだが、五丈原と聞いた気がする。
秋風五丈原、のあの五丈原だ。
孔明は、「どうやって仲達を走らすか。・・・」
などと考えながら、食していたのだろうか。
ロマンがひろがる。

それにしても、この花は実に可憐だ。
薄っすらと陽のさす森林のなかに
ひっそりと奥ゆかしく咲いている。
華奢で、清楚で、それでいて力強い生命にあふれ、
袴をはいた凛々しい明治の女学生のように
毅然とした誇りを感じさせる紫の花弁。
風に揺れる姿は、森林の乙女と呼ぶに相応しい。
私は、花そらと一緒にこの花の写真を撮るのが
春一番の楽しみであったのだ。

諸葛菜は食用になる。
今思うと、菜の花を喜んで食べていた花そらが
この花を食の対象としなかったのは僥倖だった。・・・



読んでくださった方、ありがとうございます。


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アメリカならこういう話があってもおかしくない (再掲載)


再掲載の時は、
過去の記事をランダムに遡って
さてここらで、といった具体に目星をつけて
良さげなのを選んでいます。

まぁ、要するにこれといった法則やこだわりもなく
適当に選んでいる訳ですが、
これがなかなか楽しいものであります。

何故なら、
私はずっと
ブログを通じて花そらと会話していましてので、
過去の交流を見返すのは
大切にしまっておいた心のビデオを
巻き戻すように感じるからです。

過ぎ去りし日々の再体験といっても
過言ではありません。

さて、本編です。





またまた某巨大掲示板にいい話があったので紹介してみます

アメリカのとある地方に野球観戦の大好きな・・
でも、目が見えなくなってしまった少年がいました。

少年は大リーグ屈指のスラッガーである選手に憧れています。
ある日、少年はその選手にファンレターを送りました。


「ぼくは、めがみえません。
でも、まいにちあなたのホームランをたのしみにしています。
しゅじゅつすればみえるようになるのですが、こわくてたまりません。
あたなのようなつよいこころがほしいです。  ぼくのヒーローへ」



この手紙がマスコミの目に留まり、
二人の対面が実現する事になりました。
カメラのフラッシュの中、ヒーローと少年はこう約束します。

今度の試合でホームランを打てば
少年は勇気をもって手術に臨む
 



26MAY10S.jpgSORA「ヒーローしゃん! やるっかないでしゅ!


hana ordinaryHANA「これ、すげープレッシャーだよねwww」





そしてその試合、
ここまでホームランのないまま
ヒーローによる最後の打席になりました。



カウントは

2ストライク3ボール




テレビや新聞を見た多くのファンがスタジアムで固唾を呑んで見守り


gakuburusora06DEC09SEKIRO 216SORA「信じてましゅ、信じてましゅから・・・

HANA majimajimajiHANA「・・・・・・・(ゴクリ)」



少年自身もラジオの中継を祈る思いで聞いています







そして最後の一球・・・



sora mumuSORA「ドキドキドキ」


hana bikkuriHANA「ドキドキ・・・」











ピッチャーの投げた最後のボールは















無常にも





大きな空振りとともに

キャッチャーミットに突き刺さりました。



sora sorrySORA「ギャー!!」

20100718111121364a.jpgHANA「ピッチャー、空気読まんか! ボケがッ!





そして全米から大きなため息が漏れようとしたその時、

ラジオのアナウンサーがこう叫びました。



ホームラーンッ!

月まで届きそうな大きな 大きなホームランです!」



sora scaredSORA「はぅっ!!」

hana gyafunHANA「マジでかッ!!!」





sora kire XLARGESORA「ふごぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」


kitahanaXLARGE.jpgHANA「ぎゃぉぉぉぉぉぉぉぉ!」





コピー ~ 05FEB09 039 SORA iyadeshuSORA「アナウンサーしゃん、最高でしゅ!」

05FEB09 039 SORA iyadeshuSORA「グッジョブ! グッジョブでしゅよぉぉぉ!」


hana kyupiHANA「男の心意気イカスぞな!」











少年にとどけ! この想いとどけ!


そんな気持ちのこもった




少年のために
みんなで打った・・

これぞ! 心のホームラン!!



18JAN12 001homerun









というお話でした



もしもHSパパが
このアナウンサーさんと同じ立場にあったら

クビ覚悟でも
同じことを絶叫できる自分で

そんな自分でありたいものだと思いました・・・!




読んでくださった方、ありがとうございます。


花とそらがいた頃は
お散歩で常に外出していたので
季節を感じることが出来た。

川沿いの土手に咲く菜の花や
蝶々、いよいよ芽吹いてきた新緑の緑、
そして何より、
実感することの出来る日差しの温もり。

冬の間は空気があまりにも冷たく
全身で日差しを受けたって
そこに温度の変化はなかった。
ただただ、虚しく、光が届いているだけだった。
でも今は違っていて、
日差しがそのまま熱になって
大地を、空気を、私たちを暖めてくれる。

こう書くと、なんだか春の到来を喜んでいるようだが、
いやいや、実は違っていて、
ここが人生の複雑なところだ。

私は気温の上昇を歓迎しない。
何故なら、花とそらが寒さを好んだからだ。

あからさまな気温の上昇を実感できるこの季節。
ジャケットが重いと感じ始める早春の朝、
山奥の清流のような冷たい澄んだ風は既になく
真綿の温もりのような空気が立ち込め始めるのが
この春という季節なのだ。
そらは全然気にしないが、
花は、あからさまにダレはじめる。

「温かくなってきちゃったね。」
伏せをして休む花に
よくそういって話しかけたものだ。
花をいたわるように
そらが寄り添う。
私たちは、霞がかった春の大山を見上げて
いつまでも相模川沿いの土手に座っていた。



読んでくださった方、ありがとうございます。


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